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2007年9月8日 『ラスト・ファイブ・イヤーズ』 恋愛は一人では、できない [ミュージカル]

9月8日 ソワレ 『ラスト・ファイブ・イヤーズ』
東京グローブ座 1階B列中央

ジェイミー 山本耕史
キャシー 井手麻理子

ピアノ/指揮 前嶋康明 ヴァイオリン 工藤美穂
バス 井上哲也 ギター 望月清文
__________________________

2人芝居と、生演奏。
85分、休憩なし。暗転もなかった気がする。
初演は観てないので、
舞にとってはじめての『ラスト・ファイブ・イヤーズ』。

題名からもわかるように、
男女が出会って、別れるまでの5年間のミュージカル。
セリフっぽいところもあるけど、基本的にすべて歌。
曲調は、ポップ、ロック、クラシックを3つあわせて、
なめらかにしたような、心地よさ。

男 ジェイミー
恋に落ちる  → いろいろ →結婚式 →自分が浮気  → 別れる

女 キャシー
別れる    →女優として成功→結婚式 →いろいろ →恋に落ちる  

「ジェイミーは、小説家。恋に落ちて、売れっ子になってきて結婚。
でも別れる」までの流れを進む。
「キャシーは、女優志望。別れる、女優として成功しはじめ、結婚式に戻り、
恋に落ちる」までの逆の流れを戻る。
二人の時間が交差するのは、お互いのピーク、結婚式のみ。

二人きりのシンプルな舞台。
流れが違うだけの、ありそうでない話。
この二人は、別れるってわかっていて観ている観客。
不思議な空間でしょう。

5年間って長い。
それを85分に凝縮する。
「わたしたちは、出会い~、そして、何年後、ふたりは~♪」
など説明歌詞は一切なし。

えっと、キャシーは、今別れのつらさを歌ってる。
その横で、ジェイミーは、ニヤニヤ恋した喜びを表現している。

背景には、時計の映像がうつる。
18時開演だったので、最初は18時をさしている。
時がたつと、時計の針が、ぐるぐるまわる。
そして、二人には、いろいろある。

なんで私たち別れるの?
と歌うキャシーがジェイミーを見つめる。
でも、ジェイミーは、どこでもない場所を見ている。
なんで、俺って、浮気しちゃったんだろう
と歌うジェイミーがキャシーを見つめる。
でも、キャシーは、恋してウキウキ気分。キャシーはジェイミーを見ない。
二人が見つめあうのは、結婚式のときだけ。
そして、ぐるぐる回っていた時計も結婚式の場面では消える。

交差したのもつかのま、二人の時間は逆行。
時計も出てきて、針が回る。
最後には、終演の19時25分をさしている。

;;;;(;・・)ゞウーン 言葉で表現しにくい。

あ、今書きながら思った。
時間が逆の空間って、特殊で、頭がこんがらがった。
でも、よく考えると、恋愛って、もともとこういうものかしら。
「一人で恋愛」しちゃうの。
相手を見ているようで、見ていない。
同じ気持ちを味わっていると思い込んでいるけど
相手は、別のことを考えている。

二人のデュエットは少なくて、一方が歌うことが多い。
1つの曲が長くて、説明歌詞なしで、今どの地点にいるのかを表現。
山本くんが、「時計」「おじいさん」「小説家」
3人を歌い分けるところもあって、見どころたくさん。
(自分が浮気してるのに、別れることに対して)本気で泣いちゃう山本くん。
この舞台の場合、多分、ジェイミーのほうに決定的な理由があって別れる。
でも、どちらもせめることができない。
そして、どちらもかわいそうじゃない。
だって、最後はキャシーが恋していて、
淡くてポワワンと、同性からみてもかわいく存在してるんだもの。

演技力、歌唱力。抜群の演出。力強い生演奏。
また行きたくなる。
また二人に会いたくなる。
そんな舞台でした。

自分の恋愛は、はたして、どの地点にいるのでしょう?


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